2008年3月3日月曜日

「自殺者の遺族、友人らも支え」 母亡くした藤本さん講演 札幌

「ほっかいどう自殺予防と自死遺族支援のためのシンポジウム」(道、札幌市主催)が二日、札幌市中央区で開かれ、母親を自殺で亡くした藤本佳史(よしふみ)さん(27)=埼玉県在住=が、約二百人の来場者を前に重い体験を語った。
 藤本さんの母親は八年前、自宅の押し入れの中で首をつり、命を絶った。うつ病を発症し、亡くなる一カ月ほど前から「死にたい」と話すことが多かったという。
 母親の自殺後の心境について、藤本さんは「助けてあげられなかった」と自分を責める気持ちがあったり、無気力な状態が続いたりしたと説明。「そんなとき、友人がぼくの思いを聞きながら一緒に泣いてくれ、心の支えになった。共感してくれるのは遺族同士だけではないと感じた」と話した。
 自殺者遺族の支援に携わる五人の関係者による討論も行われ、NPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」(東京)の清水康之代表は「自殺者の遺族が安心して語れる、悲しめる場所を地域につくる必要がある」と訴えた。

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