「千歳鶴」ブランドの日本清酒(札幌)は十日、「吟風純米『うすにごり』生 しぼりたて」を発売する。道産の酒造好適米「吟風」を100%使用した純米酒を、タンクから搾ったまま瓶詰め。温度変化で味が変わりやすいためチルド配送体制を特別に組み、主に札幌中心部の飲食店で提供する。
日本酒は搾った後、おりを取り除いたり、雑味を防ぐためのろ過などを行うが、「しぼりたて」はこれらの工程をあえて省略。搾りたての試飲が工場見学者に好評だったため、商品化を決めた。三千本限定で、一・八リットル入り二千六百八十円。
熱による変質を防ぐため、瓶詰めやラベル張りも手作業で行う。扱う飲食店向けに説明パンフレットを用意、蔵元から飲食店向けの酒販店に直送し、配送時間を短縮する。杜氏(とうじ)の佐藤和幸工場長は「蔵人しか飲めなかったフレッシュな味わいで、飲まず嫌いの先入観を変えたい」と意気込む。
日本酒造組合中央会(東京)によると、「消費者の新鮮志向に応えるため、あえて手を加えない酒の商品化に取り組む蔵元が全国的に増えている」という。
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