2008年1月13日日曜日

FMおたるの番組好評 心に響く「小樽の音」 汽笛、銭湯、市場のにぎわい…

FMおたるの番組内で始まった五分間コーナー「小樽流~音綴(つづ)り」が好評だ。SLの汽笛や市場のにぎわいなど、小樽のマチを音で切り取る企画に「あの音が聞きたい」とリクエストが絶えない。番組協力の小樽観光協会は四月にリニューアルするホームページ(HP)で、さまざまな音を“着メロ”向けに配信する計画だ。
 「小樽を思う時、あなたは何を思い浮かべますか」。毎週金曜の情報番組「まるごとしりべし」。午後一時十五分ごろに流れるこのナレーションで「音綴り」は始まる。
 制作会社代表で番組パーソナリティーの飯岡ゆう子さん(38)が、観光協会の新HPとの連動を視野に企画した。昨年十一月、一回目の「SLニセコ号の汽笛」を放送すると、すぐにリクエストが来た。「市の鳥・アオバトの声」「中野植物園の遊具の音」…。
 「これまでに経験したことのない反応の良さ。これほど多くの“懐かしい音”があることに驚いた」と飯岡さん。これまで収録した日和山灯台の霧笛、年越しの音などは、札幌の「ラジオカロス」でも放送されており、札幌に住む小樽出身者からのリクエストも少なくない。
 ありのままの音の風景を切り取るため、録音が目立たないよう、機材はMDレコーダーと手製の集音マイクだけ。「聴く人それぞれに思い浮かべる場所があるから」と、録音場所は明かさない。
 二十五日放送予定の「銭湯の音」を録音するため、十日に市内の銭湯を訪れた飯岡さんは、脱衣所で有線放送の演歌やドライヤーの音を拾った後、湯殿の戸を細く開けてマイクを差し入れた。湯が流れ、洗面器がカコーンと鳴る…。
 「音で風景をつづるのは情緒あるマチだからできること」。札幌出身、小樽在住十一年。十八歳でラジオ業界に飛び込んだ「根っからの音ニンゲン」(飯岡さん)のお気に入りは北海道時事放声社の街頭放送で、これも収録・放送済み。「アイデアは尽きない。小樽っ子の携帯電話の着信音が小樽の音になったら楽しいでしょうね」

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